Mind Lab / マインドラボ 活動報告ブログ

マインドラボは、ボードゲームを使って「生きる力」「考える力」を養う教育カリキュラムです。イスラエル生まれで、現在世界15カ国で教えられています。

企業研修報告:ケア・トラスト様「ミニブリッジ」を使って計画力を学ぶ

ケア・トラスト社へのマインドラボのカリキュラムを通じた研修の第4回目の様子をご紹介いたします。今回は「ミニブリッジ」というゲームをプレイして、計画力について考えました。

ミニブリッジは、4人でプレイするトランプカードを使ったゲームです。ジョーカーをのぞいた52枚のカードを1人13枚ずつ配ります。1ラウンドにつき1枚ずつカードを出して、4人のうちでいちばん強いカードを出した人が、そのラウンドの勝者になります(A、K、Q、J、10、9…という順に強いカードです)。全部で13ラウンド行ないます。
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これだけのルールだと、最初に配られたカードによって強いプレイヤー、弱いプレイヤーが出てしまいます。ミニブリッジでは、カードが配られた時点で、全部で13ラウンドあるうち、何ラウンドで勝つかを宣言してもらうというルールになっています。
こうすると、最初に配られたカードで、「このカードは勝てそうだ」というふうに結果を見積もって、宣言します。宣言通りに勝てると得点を得られます。逆に、宣言通りにならなければ減点されます。(下の写真はイメージです) 

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最初に宣言をしたとおりに勝つためには、どのカードから出すかを決めなければなりませんし、必ず勝つと決めたカードで負けないように、相手の強いカードと出すタイミングが重ならないようにしなくてはなりません。他のプレイヤーがどんなカードを持っているかはわからないので、最初に宣言した通りにはなかなか勝てません。途中で計画通りにいかないこともあります。だんだん手持ちのカードが減って行く中で、どういうふうに宣言通りに勝つかを考えながらプレイしていきました。

最後のディスカッションでは、普段の職場(ケア・トラスト様は、介護施設の運営をされています)において、今回のゲームで学んだ計画性はどのように活かせるだろうかと、ファシリテーターをつとめる高野さんが質問を投げかけ、ディスカッションをしていきました。

参加者の方のアンケートから感想を抜粋いたします。
  • 理想と現実にギャップが生じた時、どのように対応するか。まずは目標とルールをしっかりと設定し、周りとのコミュニケーションを図りながら原因を見つけていきたいと思います。
  • ゲームを通して業務に活かせることが多いと感じました。“ズレ”が生じた時や想定外の事態が起こった時でも、自分のカード(できること)を考え、適当な対応を行っていきたいと思います。
  • 『目標』に向かった戦略を立てることの大切さ、想定外のことが起こる可能性を常に考えることは介護においても大事だと思いました。
  • 自分が考えていること、自分が見えていない部分で知らなければいけないこと、それはカード上だけの話ではなく、利用者様がどのように感じているのか、またスタッフはどういう仕事がしたいのかを意識することが重要だと感じました。
  • 情報を整理し、落ち着いて分析する難しさと大切さを学びました。日々の業務に活かしていきたいと思います。
  • 自分にどんな能力があるかということを手札として見る視点は、取り入れたいと思います。手札は運もあり、使い方に能力が発揮されるところですが、手札は成長させることができるかと思うので、運だけと思わないように気をつけたいと思います。
現場をよく知る高野さんのファシリテーションによって、ゲームの中での考えるポイントが、日常業務の現場にうまくなぞらえて話がされている様子が伺えます。

次回の研修は9月です。またレポートさせていただこうと思います。