淑徳小学校: 1学期に学んだ「クアルト」を復習
淑徳小学校(東京都板橋区)の学童保育「淑徳アルファ」で1年間教えてきたマインドラボですが、2013年度の授業も残すはあとわずかです。年間カリキュラムで設定されている8つのゲームをすべて学び、さまざまな考え方を学んだ児童たちは、復習のステップに入りました。これから、学年末までは、1度学んだゲームを再度プレイしていきます。
年度の最後に復習のステップが入っているのは、一度ゲームをプレイした後、別のゲームをプレイしたときに「あ、これって、前にやったゲームと同じだ!」と気づけるようにカリキュラムがデザインされているからです。違うゲームをプレイしながら、同じ思考をくり返していくおとで、考え方を飽きずに習慣化することができるようになっています。
全体復習の1回めの授業では、クアルトをプレイしました。クアルトは1学期の最初のゲームだったこともあって、ルールを忘れている人も多かったです。
マインドラボでは、頭のなかで赤信号をイメージさせて、“行動をする前に一度立ち止まって危険がないかをしっかり見てから行動する”というのを「脅威(ピンチ)を探そう!」という言葉で教えます。
今回のクアルトの授業でも、「脅威(ピンチ)を探せるだろうか?信号で赤信号を思い浮かべて、立ち止まって考えられるだろうか?」と問いかけると、すぐさま「これは、探偵の方が使えると思うよ!」と言ってくれた男子がいました。探偵の方、というのは、同じくマインドラボの中で教えているメソッドで、「脅威はないだろうか?」や、「ここに置いても負けないだろうか?」のように、自分自身に質問をし、それに答えていきながら考える、という方法です。「たしかに、探偵のように質問をしていくのも役立ちそうだ」と、教室の中で言い合います。こうしたディスカッションこそが、マインドラボの授業の核になるものだと思います。そして、まさしく、そういうやりとりができるようになることが、マインドラボで思考メソッドを学んでいる証拠だと思います。
マインドラボは、ただゲームを楽しくプレイするだけのところではありません。ゲームを楽しくプレイすることで、マインドラボの時間に没頭してもらい、そのなかでさまざまな考え方を体得していくことが授業のゴールであることを、1年間の学びを通じて、みんなに伝わっているのだなあと感じました。