Mind Lab / マインドラボ 活動報告ブログ

マインドラボは、ボードゲームを使って「生きる力」「考える力」を養う教育カリキュラムです。イスラエル生まれで、現在世界15カ国で教えられています。

Ludix Lab公開研究会「すれ違いだらけのゲーム研修」に参加します

 2014年1月25日(土)午後2時から、マインドラボのチーフインストラクター 為田が、フェローをつとめます、Ludix Labの公開研究会「すれ違いだらけのゲーム研修」に登壇します。

 Ludix Lab (ルディックス・ラボ)は、ゲームと学習に関する研究・開発・実践を支える学術的な研究基盤としての役割を担い、この分野の研究者、開発者、実践者のコミュニティ形成を支援するための活動を行っています。

 研究会の内容については、こちらのサイトで見られますが、趣旨としては、以下のようなものになります。

社員研修向けに、ゲームやゲーム要素を取り入れた体験型活動を通じた学習を提供する研修サービスが増えています。ところが、「楽しさ」ばかりが前面に出ていて、本来の学習目的とゲームの内容がかみ合っていなかったり、学習成果につなげるための設計が十分に行えていない研修プログラムも少なくありません。


また、従来の講義形式の研修の効果測定手法では対応できないことが多く、体験型の学習の評価に悩みを抱える企業も多いようです。その原因として、研修企画者(人材開発担当や研修事業者)の間や、研修企画者と研修参加者の間の学習観のすれちがいが挙げられます。また、効果測定の「効果」という言葉ひとつとっても立場によって大きく考え方にすれちがいがあります。


今回の公開研究会では、LudixLabフェローの高橋興史氏が代表取締役を務めるカレイドソリューションズの協力により、同社の顧客企業の人材開発担当者及び研修事業者を対象にした調査結果から示された「ゲームを取り入れた体験型研修の導入にまつわる人材開発担当者のよくある悩み」を題材に取り上げます。 ゲーム学習研究の専門家が人材開発担当者のよくある悩みに答えながら、ゲームを取り入れた体験型研修を考える上での指針を提供し、それを通じて成果を高めていくための手掛かりをつかんでいただくことをねらいとして企画しました。

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 現在、この公開研究会のための準備を進めていて、Ludix Labのフェローの皆さんとディスカッションをしているのですが、アカデミックな側面で、「ゲームを使うこと」についての知見を聞く、というのが非常に勉強になります。

 Ludix Labのフェローのプロフィールを見ても、現場とアカデミズムをつないでいる方ばかり。

池尻 良平(いけじり りょうへい): 東京大学大学院学際情報学府で修士・博士課程を経て、2013年より現職。専門は教育工学、歴史学習、転移、ゲームデザイン。社会の問題解 決に応用できる歴史のゲーム教材を開発している。2009年度 東京大学大学院学際情報学府 優秀論文受賞。2013年 日本教育メディア学会 井内賞(優秀論文賞)受賞。


為田 裕行(ためだ ひろゆき): 慶應義塾大学総合政策学部卒。大学卒業後、西日本の大手学習塾企業を経て、 フューチャーインスティテュートの設立に参画。 以後、幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の教壇に立つと共に、 学校教員向けの研修プログラム設計、授業計画コンサルテーション、 教育テレビ番組や幼児向け教材、サービスなどの教育監修も行っている。ボードゲームで考える力を学ぶ「マインドラボ」を国内展開し、全国各地でワーク ショップで教壇に立つとともに、教員向けの研修を行っている。


福山 佑樹(ふくやまゆうき): 早稲田大学人間科学部卒。東京大学大学院学際情報学府を経て、現在にいたる。首都大学東京での非常勤講師や研修用ゲームの開発などにも取り組んでいる。ゲームを利用した社会問題の学習手法など、ゲームと教育・学習の関係性について研究している。分担執筆に「職場学習の探究」、「対人援助のためのグループワーク2」など。


藤本 徹(ふじもととおる): 慶應義塾大学環境情報学部卒。民間企業等を経てペンシルバニア州立大学大学院博士課程修了。博士(Ph.D. in Instructional Systems)。2013年より現職。東京工芸大学芸術学部非常勤講師等を兼務。専門は教授システム学、ゲームの教育利用や社会的応用の研究、シリアス ゲーム開発者教育。著書に「シリアスゲーム」訳書に「テレビゲーム教育論」「デジタルゲーム学習」「幸せな未来は「ゲーム」が創る」(早川書房)など。

 今回、モデレーターをつとめるカレイドソリューションズの高橋興史さんは、企業研修の場にゲームを取り入れている第一人者です。

 まだお席に余裕がございますので、興味のある方は、ぜひお越しください。
 公開研究会の模様も、後日、また報告したいと思っています。