Mind Lab / マインドラボ 活動報告ブログ

マインドラボは、ボードゲームを使って「生きる力」「考える力」を養う教育カリキュラムです。イスラエル生まれで、現在世界15カ国で教えられています。

淑徳小学校:夏休みのクラスが始まりました

淑徳小学校(東京都板橋区)の学童保育「淑徳アルファ」は夏休みに入りました。夏休みはお休みの児童も多いので、出席の人数が少ないときには、先に進むのではなく、1学期に学んだゲームをじっくりやり直すということもしています。
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先週の2年生クラスでは、アバロンに取り組んでいます。アバロンは、相手のボールよりも多い数であれば、相手を押すことができるゲームです。なるべく自分のボールの数が多くなるように動かすことがポイントとなります。
クラスでは、「まとまる作戦」と「バラバラ作戦」という2つの作戦が流行っています。「バラバラ作戦」は、ボールをバラバラにして動かすので、実は動かし方としてはあまり効果的ではありません。ですが、そこで簡単に「まとめて動かしなさい」と説明しては、学びにならないので、こうした夏休みにインストラクターも対戦に参加して、バラバラ作戦を得意とする児童と積極的に対戦し、まとまる作戦で打ち破ることにしています。いったい、どうしてまとまる方がいいのか、ということは身をもって体験してもらうのがいちばん実感するからです。
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負けた後、「どうしてまとめた方がいいかわかった?」と質問すると、きちんと理解をしていることが多いです。そして、バラバラ作戦派からまとまる作戦派に変わって、今度はその作戦でクラスメイトたちと戦っていきます。
重要なのは、「どう考えるか」なので、こうした作戦の宗旨替えが起きたときこそ、クラス全体でディスカッションをするようにしています。このディスカッションこそが、マインドラボの授業の肝になります。

先週の3年生クラスでは、ラッシュアワーに取り組みます。淑徳小学校ではマインドラボのクラスは40分間ですが、3年生が40分で15問をスラスラと解いていきました。ラッシュアワーを使って習得しているのは、「問題が何かを見つける」「問題を解決するために、いま何をすべきかがわかる」ということを考えながら行動することです。
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ラッシュアワーを解くときに、児童がどんなふうなことを考えているか、というのは横で見ているとわかります。問題が何かを見つけずに、直感でピースを動かしている子は、ピースを動かすスピードが速いのですぐわかります。
そうしたところを見て、「いま、どれが問題なの?」「何をしようとしているの?」と問いかけをしていくことで、そうした思考方法を体得してもらえるように導いていきます。

夏休みには、生徒キットをみんな家に持ち帰っていますので、家族で保護者の方や兄弟姉妹と対戦をしている子も、毎年います。どんなふうに考えればいいのかを家族内で説明することで、考え方がより定着するという効果もありますので、インストラクターとしては、どんどん家庭でゲームもやってほしいと思っています。