淑徳小学校: 1年の終わりに3人組で考える
「テイク・イット・イージー」
淑徳小学校の学童保育「淑徳アルファ」での1年間のカリキュラムが終了しました。3学期の最後の授業は、「テイク・イット・イージー」をプレイ。27個あるパネルのうち、19個がランダムに読み上げられるので、そのパネルに描かれている線を同じ色でつなげる、というゲームです。線の色によって得点が違いますので、どのような作戦でパネルを置いていくか、を考えなければなりません。
マインドラボの授業では、このゲームは3人組で行います。教室で、「3人組で考えるといいことってあるでしょうか?」と質問をしてみたら、「協力して考えられること!」「一人では思いつかないことが、思いつくかもしれない」、のような声が挙がります。
3人組でプレイすることで、それぞれに得意なことでチームに参加できるという利点もあります。「いま何点なのか?」ということを常に考えなくてはならないので、計算が得意な子は常に計算をしながら、みんな現在の得点を教えてくれます。論理的に考えるのが得意な子は、「8が入ってるパネルが出たらここに置く。それ以外の数字だったらあっちに置く」というふうに作戦を考えます。
1年間の学びの中で、ワークブックを使って「どう考えるか」を発言したり、書いたり、というトレーニングをしているので、こうしてディスカッションもできるようになりました。また、誰かのアイデアを「いいね!」と評価できるようにもなってきたように思います。
ワークブックを使っての学習
ワークブックには、さまざまな質問が書かれているのですが、ゲームを終った後に、「どんなことを学びましたか?」という質問が書かれていることがあります。学年によって、いろいろな表現がされますが、例えば、「うっかりミスをすることが多いと負けてしまう」というゲームをやった後では、下のようなことを書いてくれました。
こうしてさまざまな表現で、「どう考えるのか」を身につけていってくれたのだと思います。こうした意見を引き出すのが、マインドラボの先生(=ファシリテーター)の役割ですね。
一年間が終って
来年度は、小学校2年生のクラスと3年生以上のクラス、2つが開講されることが決定しています。
最後に一人の男子が書いてくれていたメッセージがうれしかったです。参加してくれた子どもたちの中で、「考えること」が少しでも楽しくなっていたらいいな、と思います。
情報をたくさん知っていることだけでは不足です。知っていることをどう活かすのか、ということこそが大切だからです。知っているだけでなく、それをもとに考えられる、この両方を備えた子どもたちを、社会に多く送り出していきたいと思います。まだまだ微力ではありますが、1年間を通じてマインドラボに参加してくれた子どもたちのこれからが楽しみです。
来年度は、先生方にもマインドラボの教室に参加してもらいたいな、と思っています。そして、子どもたちと対戦をしたり、一緒にディスカッションをしたり、してほしい。そうすることで、マインドラボで学んだことが、教室での普通の授業にフィードバックしていくと思うので。
来年度も、がんばっていきます!